エネルギー・環境の資源を有効に使う都市計画の環境評価シミュレーション
新しい建築物を設計する際には環境に配慮した計画が求められてくる。しかも敷地面積が広く、大規模建築物になるほど周辺環境に大きな影響を与える場合が多い。そこで都市計画においては、環境評価の指標の一つに“気流(空気の流れ)”が持ち入れられる。衛星データを用いた気流のシミュレーションでは、建設予定地の地形起伏、周辺の樹木などを配慮した解析が可能で都市計画に役立てられている。
背景・課題
新国立競技場が新たに建設されるに伴い、ステークホルダーとの合意形成に必要な情報として、周辺に与える影響を事前に予測し可視化された環境評価シミュレーションが必要であった。
衛星データを用いた課題解決
(作成:環境GIS研究所)
詳細な建物3Dデータと、周辺に存在する建物や樹木の情報及び地形条件に基づき気流シミュレーションを行い、新国立競技場が建設された後に与える周囲環境の変化を解析した。周囲の環境変化をシミュレーションをする際には詳細な建物形状データ「AW3D」と、非定常風況シミュレーション技術「Airflow Analyst®」による数値解析をすることにより、新国立競技場周辺の風の流れを把握した。
この事例が応用可能な分野
- 風力発電地点調査の効率化
- 地下水ポテンシャルの見込み地点を予察した水資源開発
- 地形データを使った浸水シミュレーション
- ビルディング3Dデータを使った都市部の風向解析
- ビルディング3Dデータを使った都市部の携帯電話の電波伝搬解析