2022年10月18日から11月22日の期間で、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)による日本・アジア青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプラン)のオンラインプログラムを実施しました。
『農業及び食糧安全保障分野における課題解決の為のリモートセンシング利用技術研修』と題して実施したオンラインプログラムには、アジア6か国(カンボジア、タイ、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ミャンマー)から農業関連省庁の農業統計部門、農業政策計画部門で活躍する15名の研修生が参加し、毎週火曜日の2時間、計6回にわたり農業におけるリモートセンシング技術の利用について学びました。
日常の多忙な業務の中、研修生は毎回e-Learningによる事前学習をしてから講義とハンズオンを受講し、受講後には課題レポートを提出するという流れで学習を進めました。
10月18日の第1回ではオープニングセッションに引き続き、研修生自身の業務内容や出身国の農業事情を含んだ自己紹介を行い、他の参加者と意識を共有しました。その後、リモートセンシングの基礎知識を学びました。
第2回(10月25日開催)では、農業リモートセンシングの基礎に関する講義と、衛星データの可視化と判読に関する実習を実施しました。
第3回(11月1日開催)では、衛星農業気象情報提供システムを参照して、各国のコメをはじめとする作物の生育や収穫の見通しに関するレポートの作成方法について学び、課題として自分の出身地の今年のレポートを作成しました。
第4回(11月8日開催)では、研修生の実務において重要な衛星画像及び衛星データから作成される様々な主題図を判読するための知識及び技術を習得するための講義及び実習を行いました。
第5回(11月15日開催)では、第3回の課題レポートの講評と、リモートセンシングの農業行政現場での利用についてのディスカッションを行いました。
最終回となる第6回(11月22日開催)では、前回の課題として作成した自国でのリモートセンシングの農業行政現場での利用に関するアクションプランを出身国別に発表し、意見交換を行いました。
研修生からは「農業への衛星データ適用に関する最新動向と自分の業務において、それらをどのようにして導入していけばよいかのヒントが得られた。」「衛星データを基本的な取り扱い方についての技術が身に付いてよかった」などの感想が集まりました。
今後も、海外においてリモートセンシング技術の農業への適用に関して多くの学びの機会を得られるよう、RESTECでは準備を進めてまいります。
2020年度の開催結果はこちらをご覧下さい。