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2021.11.15

筑波大学の学生達からの質問(2021年版)

調査普及課の亀井です。今年も筑波大学の学部生に「環境リモートセンシング」の講義を行いました。授業後に頂いた質問にこの場で回答したいと思います。

昨年の質問と回答はこちらからご覧いただけます。

 

 

Q: JAXAなどが保有する衛星の観測データの活用はどのように申請して行うのでしょうか。イオンのような民間企業がデータを活用する際にどのような流れで協力が決まるのかが気になりました。

A: 無料で使えるものと有料のものがあります。有料の場合はJAXAが指定した配布事業者(RESTECもその1つ)から購入します。JAXAデータの多くはG-Portalからダウンロードできます。

 

Q: 衛星データの顧客の多くが軍事目的だということで、実際にどのように利用しているのか知りたい。

A: 交戦中あるいは仮想敵国の軍事施設、部隊、攻撃目標などを監視していると思いますが、詳しいことは軍事機密なので私もわかりません(笑)

 

Q: 新しい動きとして小型衛星の紹介がありましたが、今後は複数の観測機器を搭載した大型の人工衛星を打ち上げるよりも、小型衛星を多く打ち上げる方が主流になるのでしょうか?

A: 研究開発が目的の場合は大型になることもありますが、技術が実証済みで実用目的の衛星は小型化が主流になると思います。小型化すれば、製造コストだけでなく打ち上げコストも削減できます。

 

Q: 観測衛星には分解能の違うカメラを何台搭載するのでしょうか?

A: 小型衛星の場合は1機に1台のセンサを搭載することが多いです。ただし、同じ観測機器でも分解能を変更できるものもあります。大型衛星の場合、複数のセンサを搭載する傾向があります。例えばJAXAのだいちは3台のセンサ、みどりやみどり2号は10台前後のセンサを搭載していました。

 

Q: 小型衛星は寿命が短いとおっしゃっていましたが、そうするとスペースデブリが増えてしまいかねないのではないかと感じました…。

A: その通りなので、デブリに関するガイドラインやルール作りが議論されています。

 

Q: デブリの問題について、会議が行われ世界中で認識されているとありましたが、揉め事にはならないのでしょうか。国土や海など領域では常に国同士の問題が絶えないと思います。このゴミはどの国が出したなどなすりつけ合いが起きないのでしょうか。

A: デブリに関する国際的な議論の場に参加したことが無いので詳しくはわかりませんが、外部から見ると関係者は前向きに取り組んでいるように見えます。ただ、今後はより多くの国が宇宙開発に参入してくると思うので、難しい議論になるかもしれません。

 

Q: デブリ回収のお金について質問をしているのを聞き、疑問に思いました。もしどこかでお話ししていたらすみません。よろしくお願い致します。

A: 各国共通の問題なので、欧米や日本のJAXAもそれぞれ予算をつけてデブリ除去の研究開発を進めています。民間企業も深刻な問題だと認識しており、1112日にデブリゼロを目指す「Net Zero Space」のアライアンスが発表されました。

 

Q: スペースデブリの正確な量、またその国別の数などは正確に判明していますか。判明しているのであれば、ランキング形式で教えていただけると幸いです。

A: 国別のランキングは見たことがありませんが、欧州宇宙機関が発表した情報によれば、これまで打ち上げられた衛星は12,170機、そのうち軌道上に残っている衛星が7,630機、トラックしているデブリは29,600個、総質量は9,600トン以上です。この中に細かいデブリは含まれておらず、1mmから1cmの大きさのデブリは、33千万個と推定されています。数字は全て2021119日時点のものです。

 

Q: スペースデブリについて一つ質問があるのですが、スペースデブリはかなり速い速度で地球周回上を回っていると聞いたことがあります。速い速度で動いているスペースデブリが稼働中の人工衛星に当たると百発百中で壊れてしまいそうなイメージがあるのですが、一部破壊や損壊なしなどで留まることがある理由はなんですか?単にぶつかるスペースデブリが小さいからでしょうか。それとも衛星を飛ばす際に衛星の飛ぶ方向が世界で決まっていたりして、ぶつかるときには相対速度がそんなに大きくならなくて大きな破壊につながらないということとかもあるのでしょうか。

A: 衝突しても一部の損壊で済むのは、デブリが小さい(例えば数ミリ)ことが主な理由だと思いますが、衝突の角度、スピード、ぶつかる場所など、様々な要素がからむと思います。

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