RESTECは、Landsat 及び Sentinel-2 データの可視化ツール「VEGA*1」の新バージョン(バージョン1.2)をリリースしました。
バージョン1.2は、これまでのLandsat-8及びSentinel-2に加え、過去のLandsat衛星(4号、5号、7号)、及び2021年に打ち上げられたLandsat-9の観測データを対象に加えました。 これにより、最大1982年まで遡って過去のデータを可視化することが可能になります。また、2021年10月以降のLandsatデータは、8号と9号を併せ、8日に1回の頻度で観測されたものを可視化できます。さらに、これまでLandsat-8は地表面反射率、Sentinel-2は大気上端反射率のデータを対象としていましたが、バージョン1.2では、地表面反射率と大気上端反射率*2の両方のデータを対象としました。
VEGAで対象となるデータセットとその観測期間は以下の通りです。
- Landsat-4
・ 地表面反射率:1982年8月 – 1993年6月
・ 大気上端反射率:1982年8月 – 1993年12月
- Landsat-5
・ 地表面反射率:1984年3月 – 2012年5月
・ 大気上端反射率:1984年4月 – 2011年11月
- Landsat-7
・ 地表面反射率:1999年5月 – 2022年4月
・ 大気上端反射率:1999年6月 – 2022年4月
- Landsat-8
・ 地表面反射率 及び 大気上端反射率:2013年4月 – 現在
・ 生データ(研修目的):2013年3月– 現在
- Landsat-9
・ 地表面反射率 及び 大気上端反射率:2021年10月 – 現在
- Sentinel-2
・ 地表面反射率:2017年3月 – 現在
・ 大気上端反射率:2015年6月 – 現在
基本的な操作方法に変更はありません。通常、Google Earth Engine では JavaScript を使ってデータの解析を行いますが、VEGAはコードを入力することなく、操作パネルを使ってデータのカラー合成を行います。ユーザー登録やソフトのインストール等も不要なので、気軽に衛星データを解析したい方や、初めて衛星データを使う方に最適です。
RESTECは、リモートセンシング基礎講座でVEGAを使った実習や演習を行っているほか、VEGAの無料講習会も定期的に実施しています。
・VEGAを使ってみる
・利用マニュアル(最新版)
・過去のお知らせ
*1 VEGA(ベガ)
Google Earth Engine Appsを用いた地球可視化ツール
Visualizing Earth tool by Google Earth Engine Apps
*2 大気上端反射率と地表面反射率
「大気上端反射率」は、大気の上側部分における太陽光の反射を計測したデータ、「地表面反射率」は、大気の影響を補正して地表からの反射を計測したデータになります。地表面反射率のデータを使えば、大気の影響を受けない地表の様子を可視化することができるので、異なる時期の観測データや、異なる衛星の観測データを比較しやすくなります。
利用許諾
改定日:2024年1月30日
財団は、Google Earth Engine Appsを用いた地球可視化ツール「VEGA」を使用する権利を下記の条件で許諾します。なお、VEGAの使用者は、VEGAの利用を開始した時点で、本利用許諾に同意したものとみなします。
- VEGAに関する著作権等の知的財産権は、財団に帰属します。
- VEGAを第三者に販売、貸与またはリースすることはできません。
- VEGAは、一切の保証なく、現状で提供されるものであり、財団はその商品性、特定用途への適合性をはじめ、明示的にも暗示的にもVEGAに関して一切保証しません。
- VEGAに関して発生するいかなる問題も、使用者の責任及び費用負担により解決されるものとします。
- 使用者は、VEGAの使用に関連した第三者から使用者になされた請求に関する損害、損失あるいは責任より財団を免責し、保証するものとします。
- 使用者は、Google社のガイドラインに従い、いかなる形でも画像を変更したり歪めたりしない限り、財団の許可無しでVEGAのスクリーンショットを印刷物及びオンライン記事等に使用することができます。